座間市(神奈川県)の坂-1
2006年10月30日
座間駅(小田急線)・・・梨の木坂・横穴墓場1号・2号・諏訪神社・・・根下坂・・・神井戸・神井戸(かめいど)上の坂・・・神井戸下の坂・・・桜田坂・稲荷社・・・根付坂・・・作り道坂・・・下掃(しもはけ)坂・・・おしな坂(石名坂)・・・榎戸橋跡・・・海老名駅
神井戸上の坂から下掃坂までは座間市教育委員会で仮につけた坂名で、小字名から名づけられています。坂下の根下道から東方向の鎌倉街道、府中街道の方へ上る坂ですが、未舗装で今はあまり使われていない道のようで昔の名残をとどめています。神井戸の坂下には今も湧水の神井戸があり、神井戸下の坂は玉石垣の積んである南国風情のある坂で坂上の小高い塚の上に稲荷社があります。稲荷社に沿って南に下る坂が桜田坂です。稲荷坂でもよいのでは。
このあたりの崖には横穴墓が多いそうで、根付坂の途中にもそれらしき穴があります。作り道坂はもう廃道のような感じの坂です。おしな坂には、若い娘の人柱伝説があります。大田区の「ぬめり坂」の話とよく似ています。この坂は府中街道で海老名市との境で、海老名市では石名坂と呼んでいます。人も車も通らない静かで緑の多いきれいな坂です。
おしな坂を下って、榎戸橋跡の所でカメラを道に落としたらそっれきり電源が入らなくなってしまいました。海老名市の坂もいくつか歩く予定でしたが、しかたなく相模鉄道沿いに海老名駅に直行しました。
写真をクリックすると拡大します。
梨の木坂 入谷の諏訪神社の南側を南東に座間駅南側あたりに上る。《地図》
「梨の木諏訪坂」が元の名だったようだ。
【坂標】の説明文 「江戸時代の明和年間(1764~72)に書かれた「座間古説」の中に「梨の木諏訪坂」という名称が出ており古くからあった坂と思われます」
この坂に、夜ごとに「オマチャレ婆」が出没して通行人を誘惑したという伝説もある。『座間の道坂橋』
諏訪神社(梨の木坂の坂下近く)
「梨の木諏訪坂」の由来となった神社だろう。境内に梨の木があったのか。神社の裏手は鎌倉街道。
根下坂 梨の木坂の途中から南に入谷小学校の方へ下る。《地図》
小字名による坂名。清水坂(小字名)ともいわれた。
神井戸(根下坂の坂下を南に進んだ座間養護学校の前)
正面の水際に小祠が祀ってある。
神井戸の北側の石段坂。《地図》
神井戸下の坂 神井戸の南側。《地図》
土がえぐられたようになって根が出ているが、なおも立っている木。
桜田坂(坂上から) 杉久保座間線の皆原バス停近くから西に入り、稲荷社の所で南に曲がって下る。坂下は座間高校。《地図》
小字名による坂名。
根付坂 桜田坂の南から東に上る。《地図》
小字名による坂名。
作り道坂 根付坂の南側から東に上る。《地図》
「作り道根付」からの坂名。今は通る人はいないような道。
下掃坂 作り道坂の坂下南の桜田住宅あたりから南東に上る。坂上の府中街道を南に行くと「おしな坂」の坂上。《地図》
小字名の「下モ掃」からの坂名。『座間の道坂橋』
おしな坂(石名坂)(坂上近くから坂下方向) 入谷2丁目と海老名市上今泉3丁目の間を北東に上る府中街道。《地図》
座間市では、相模川の堤防を築くときお品という娘が人柱になったので、「おしな坂」と呼び【坂標】、海老名市では、坂下の崖から何万年も経過した河原石の層が見つかったので、「石名坂」と呼ぶ。「名」は地名学上、土地の意を表す場合が多く、よく接尾語として用いられる。『海老名の坂』
【坂標】の説明文 「この坂は「石名坂」とも呼ばれています。「おしな坂」はこれが変化したものと思われますが、地域では相模川の氾濫から村を救った娘「おしな」の伝説とともに、この坂名が伝えられています。この道は府中街道です」
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