町田市の坂-4(町田街道①)
2007年1月3日
高尾駅(中央線)・・・甲州街道・・・町田街道入口交差点・・・(JR中央線)・・(京王高尾線)・・・恋路(地)の坂・・・蔵王社・・・町田街道・旧道・・・大戸観音堂・・・大戸交差点・・・荏柄八幡神社・・・八雲神社・・・大六天社・・・正八幡宮・・・円林寺・・・御嶽神社・・・神明神社・・・行昌寺・・・相原八幡宮(相模原市)・・・正泉寺・・・長福寺・・・諏訪神社・・・相原駅(横浜線)
町田街道の恋路の坂を八王子市側から上り、町田市へ下って恋路の坂の伝承のゆかりの所を訪ね、街道沿いの神社、寺に初詣をしながら相原駅まで歩きました。恋路の坂は今は面白味のない自動車道ですが、途中に残る旧道を入るとまだ昔の面影があります。
「恋路の坂」の伝承・・・横山道の恋地の坂は別に「恋路の坂」ともいうが、鎌倉時代は山ノ手の鎌倉街道といって、往古は大木戸街道とも呼ばれたという。さらに古くは、都(飛鳥時代)への街道、防人街道の異名もあったという。
八王子千人頭原半左衛門の先祖は、第四回の川中島の最も有名な戦いで、当時信玄側の家来であった原大隈守胤歳である。胤歳は、あわや謙信が駿馬を飛ばして信玄の陣内に突入、信玄に切りつけようとする瞬間、槍の柄で謙信の乗馬の尻を猛打して、乗馬を荒れ狂わせてあやうく信玄を救ったという伝えがある。ところがこの原半左衛門の娘が禁断の制を破って奉公人の下男と不義の恋仲となった。一徹な原氏は、二人をこの地まで連れ出して首をはねた。亡きがらを坂道の東側の山合いに葬ったといわれている。その後あわれに思った里人たちはここを恋地の坂と呼ぶようになった。葬った場所を千人塚と称して二人の霊をなぐさめ、六地蔵も建てられたが、のちに大戸観音に村人が移したと伝えられている。その時首を打った刀は、不浄の刀であるとして蔵王権現社に納めたというが、いつの間にか消えて行方知れずになったという。戦前ある人の手によって台湾に売られたとのうわさもある。『多摩の古道と伝説』(羽根田正明著)
*『町田街道②』へ続く。
*恋路の坂は、2006年5月3日に八王子市側を歩き、「坂道一覧」では「八王子市の坂」に入れてあります。
写真をクリックすると拡大します。
恋路の坂 坂上の市境(清掃工場入口交差点)から町田市へ下る町田街道。《地図》
坂下近くから西方向へ入る。
蔵王社の手前
急で石段の幅が狭く、両手にカメラと地図を持って上ったらバランスを崩し怖い思いをした。
「恋路の坂」の伝承で、二人の首を打った刀を納めたという「蔵王権現社」 享保9年(1725)建立で安閑天皇を祀るという。『多摩の古道と伝説』
大戸観音への町田街道の旧道 《地図》
鐘楼は八王子八景の一つ「大戸の晩鐘」で「夕霞たつや大戸の鐘の音に 妻木(つまき)を負ふて帰る里人」と歌われている。八景はこの他に、「八王子城秋月」「桑都青嵐」「山田落雁」「高尾翠靄」「水崎夜話」「浅川帰釣」「十々里暮雪」 観音堂の本尊は天明年間(1781~1788)に佐藤安八郎という者が、ここの東谷戸の水田から発見された尊像(薬師像?)を安置したものだと伝承されている。『町田の民話と伝承 第一集』
「恋路の坂」の伝承で、二人を葬った千人塚(坂の東側の山合い)に建てられた地蔵で、後に村人によりここへ移されたという。
六地蔵の隣。
「大戸を通る道は鎌倉街道山ノ道」
横山之庄の相州口としてこの地に口留番所が置かれ、傍らにあったと伝える了心庵は番所の詰所であったと考えられる。この大木戸番所を称していつしか大戸と呼ばれるようになった。『町田の民話と伝承 第二集』
荏柄八幡神社(大戸交差点から東へ進んだ、「八木重吉記念館」の後ろあたり) 八木重吉はここの出身の詩人。元禄14年(1701)建立。『多摩の古道と伝説』
八雲神社(公会堂の北側)
大六天社(バス停水の口の北側)
正八幡宮(円林寺の北西)
円林寺(円林寺交差点の所)
御嶽神社(円林寺の北東)
正徳4年(1714)の建立。ここも祭神は安閑天皇という。『多摩の古道と伝説』 参道が芝生だ。
地蔵山行昌寺(家政学院交差点の北側)
神殿前で御神酒をいただく。正面の輪は無病息災を願ってくぐる「芽(ち)の輪くぐり」の輪だろう。くぐるのを忘れた。
龍源山正泉禅寺(相原八幡宮の南側)
曹洞宗の寺。関東百八地蔵尊霊場の第九十一番札所)
背後の高台にある墓地からの眺めがいい。
諏訪神社(神社入口交差点から北に入った所)
今日寄った神社、寺の中で一番がお参りに来ている人が多かった。それでも2.3組。
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 結城街道⑥(下館駅→日光街道合流地点)(2020.07.02)
- 結城街道⑤(岩瀬駅→下館駅)(2020.06.29)
- 結城街道④(稲田駅→岩瀬駅)(2020.06.23)
- 結城街道③(内原駅→稲田駅)(2020.06.19)
コメント