四国遍路道(香川県-7)
民宿岡田・・・(徳島自動車道)・・・66番雲辺寺(910m)・・・県道240号・・・白藤大師堂・・・岩鍋池・・・67番大興寺・・・金神神社・・・大通寺・・・心光院・仁池・・・常照庵・・・(高松自動車道)・県道6号・・・薬師堂・観音堂・・・赤土池・・・観音寺駅(JR予讃線)→坂出駅・・・ホテルニューセンチュリー坂出
小雨の降る寒く薄暗い中を雲辺寺を目指す。山道に入り、急登となると汗が噴き出てきた。先に宿を出た富山県遍路が前をあえぎながら登って行く。しばらく行くと、米国遍路がリュックを背負い、手にも袋をぶら下げて進んで行く。こんな急な山道は歩きにくいだろうに。2人を追い抜いて登って行くと雨から雪に変わってきた。天気予報で冬型の気圧配置になるとは言っていたが、雪になるとは。
標高650m付近で車道と合流し、標高800mくらいまで緩やかな登りだ。車は1台も通らなかった。再び山道に入り、白くぼやけた幻想的な林間を進む(上の写真)。うっすらと雪化粧した雲辺寺はロープウエイで登ってきた4、5人の団体さんが読経していた。じっとしていると汗で濡れた体が冷やされてやはり寒い。そのうちに米国遍路がやってきた。富山県遍路はあのペースだとまだ時間はかかりそうだ。
境内をゆっくり巡って、67番大興寺への下りにかかる。途中、迂回コースになるが萩原寺へ寄ってからのつもりだった。民宿岡田でもらった詳しい手書きの地図の分岐点まで雪道を慎重に下る。分岐点はまだかなり先と勘違いしていたのと、下ばかり見て歩いてせいで分岐点をだいぶ通り越してしまったらしい。登り返すのもしんどいので大興寺へ直行することにする。しばらく行くと、前方5mほどでガサッと音がして、猪が1頭続いてまた1頭、道を直角に猛スピードで横切って反対側の茂みに飛び込んで行った。びっくりして写真、と思ったが遅かれしで残念、とまた少し小さなのが2頭飛び出してきて前の2頭を追って行った。この間わずか3、4秒か。コースを変えたおかげでいい物を見せてもらった。
昨日、民宿岡田で猪の話になり、主人は猪は夜行性だから昼間は出ないと言っていたが、こんな真っ昼間でもちゃんと行動しているよ。自分も秩父の山の中でも見かけたことはあるし。今回は猪鍋も食べたし、猪たちにも出会えたし、そういえば自分も猪年だった。こんなことを考えながら歩いていたら、かなり下ったのだろう、雪から雨に変わっていた。車道に出て粟井川沿いを北方向に向うと風が冷たく、時々ひょう(雹)のようなのがパラパラと降ってきた。
67番大興寺へ着いた頃には青空も見えてきた。土曜のせいもあり車での参拝客が多い。参拝を済ませ陽の当たる場所で民宿岡田のお接待のにぎり飯を食べ昼休みとする。ここからは平坦な道だ。仁池を過ぎ、高松自動車道をくぐり、県道6号を観音寺駅に向った。
*68番神恵院・69番観音寺から87番長尾寺までは、『四国遍路道』(香川県-1)~(香川県-6)に記載。(ただし、81番白峰寺と82番根香寺は明日、巡拝する。)
【ルート地図】
写真をクリックすると拡大します。
仁王さんは相変わらず裸で頑張っている。
66番雲辺寺 【ルート地図】の①
札所中で一番高所(900m)にある寺。
「裏山問答」:長宗我部元親がこの寺の裏山に登り、四国統一の野望を語ったとき、住職の僧俊崇「それは茶釜の蓋で水桶に蓋をしようとするもの」、と分不相応なことは止しなさいと諫めた。すると元親は「自分の蓋は名人の鋳たる蓋」と答えた。確かに元親は一旦全四国を手中にしたものの、秀吉によって奪い返されてしまう。名人の蓋ではなかったようだ。
雪化粧している。ここは標高900m、じっとしているとさすがに寒い。境内のトイレには「凍結のため水が出ません」の貼り紙。
冷たくてゆっくり願いをこめて座ってなんかいられない。
リアルで生々しい感じの像だ。五百人五百色の表情とか。
猪の親子連れ4頭がこの道を猛スピードで横切ったのはここを少し下ったあたり。
溜池が多い
「四国八十八ケ所番外」とある。
大興寺のそば
67番大興寺仁王門 【ルート地図】の③
仁王像は札所中最大という。
昔は真言宗24坊、天台宗12坊があって栄えていた。
天台宗の寺
北風でさざなみが立っている。
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