東京散歩(品川道①)
2014年8月13日
府中本町駅(JR武蔵野線)・・・大國魂神社・・府中町道路元標・甲州街道・・・八幡宿・国府八幡宮参道・・・東府中2号踏切(京王線)・東府中駅・品川街道(品川道)・・・常久一里塚跡・・・道標・・しながわみち標柱・・庚申塔道標・・西武多摩川線踏切・・・(調布市)・・・飛田給駅・京王線踏切・・・道生神社・・・(中央自動車道)・・・太田塚交差点・品川通り・・・(鶴川街道)・・・(京王相模原線)・・・旧道・・・布田3交差点・品川通り・・・椿地蔵・椿地蔵交差点・・・旧しながわ道(いかだ道)標柱・旧道・・・(狛江市)・・・やなぎ久保稲荷神社・・・山谷庚申塔・・・庚申塔道標・新旧道分岐地点・・伊豆美神社・・・兜塚古墳・・・馬頭観音道標・・・新旧道合流地点・・・駄倉橋跡・・・弁財天池・泉龍寺・・・狛江駅(小田急線)
品川道(品川街道)は甲州街道が整備される江戸時代以前から武蔵の国府の府中と江戸の品川を結んでいて、大國魂神社の大祭に用いる清め水を品川沖から汲む禊祓式(みそぎはらえしき)に向かう神主たちや、奥多摩の材木を筏(いかだ)に組んで多摩川を下って河口の六郷・羽田方面へ運んだ筏師たちが蓑笠(みのがさ)姿で家路を急ぐ、いくつもある筏道の一つでもあった。
*参考:「府中市内旧名調査報告書」(府中市立郷土館)・「調布の古道・坂道・水路・橋」(調布市教育委員会)・「狛江の古い道」(狛江市教育委員会)・「世田谷の古道」(世田谷区教育委員会)・「世田谷の古道に沿って」(せたがやトラスト協会)・世田谷の地名(世田谷区教育委員会)
【ル-ト地図】(12km地点狛江駅まで)
写真をクリックすると拡大します。
武蔵国の総社
神社前から甲州街道を東に進む。八幡宿の国府八幡宮参道前を通り、京王線の踏切を渡り、東府中駅前から右に品川道に入る。
「品川街道」の標識(府中市) 《地図》
常久一里塚跡 《地図》
江戸初期の甲州街道はこのあたりでは品川道を通っていた。日本橋から7番目の一里塚跡。
右が古い道標か? 摩耗していて判読できない。道を挟んで新しい道標がある。
府中と甲州街道の布田五宿で、右側面には「以奈記」?で、南の多摩川を渡った川崎市の稲城のことだろう。
庚申塔道標(嘉永6年(1853)) 《地図》
右側面に「嘉永六丑年四月吉日 昭和三年三月改造」。左の電柱の向う側に「しながわみち」の説明標柱が立つ。
この先は西武多摩川線の踏切で行止りとなり、右に迂回して踏切を渡って行く。
調布市との境で右に入って行く。
「旧品川みち」の標識(調布市) 《地図》
このあたりは住宅街で寺社も遺跡もなく、味気ない通りだ。
飛田給駅の踏切を渡って京王線の南側の道となる。
道生(みちおい)神社 《地図》
調布飛行場の地が旧社地。境内で一休みだが、風もなく蒸し暑くてすぐ切り上げた。
太田塚交差点で「品川通り」に出る。
鶴川街道を横切り、京王相模原線を越えて行く。
ここから品川通りの裏側(南側)を枡形のように通って行く。
品川通りの裏通りが「旧品川みち」なのだ。《地図》
再び品川通りに出る。
椿地蔵(享保20年(1735)) 《地図》
後ろの椿(シロハナヤブツバキ)に由来する地蔵。樹齢700~800年で根元から5幹に分かれ、高さ5m、東西7m、南北8mにわたって茂っていたそうだ。地蔵よりはるか昔から生きている椿だ。ここは椿地蔵前交差点で地蔵前バス停もある。
右に旧道に入る。《地図》
わずかに屋敷林が残るか。正面の植込みの所に「旧品川道(いかだ道)」の説明標柱が立つ。
調布市から狛江市に入る。
山谷庚申塔 《地図》
手に策(縄)、斧を持つ珍しいもの。
新旧道分岐 《地図》
分岐に庚申塔道標(安政5年(1858))・自動車の後ろ)
左側面に「左江戸青山道」・右側面に「右地蔵尊道」で、地蔵尊は泉龍寺の子安地蔵のこと。
右の旧道を行く。新道沿いの中泉一丁目のグリーンハイムのある辻には地酒「鮎正宗」の醸造元の大隅屋、通称角店(かくみせ)があり、筏乗りたちは豆腐を肴に一杯やったという。
慶安4年(1651)に寄進されたという関東三大鳥居の一つ。(あとは日光東照宮、鎌倉鶴岡八幡宮)
兜塚古墳 《地図》
馬頭観音道標(文政10年(1827))・新しい石造道標 《地図》
「右当村地蔵尊 玉川渡し場 道」・「左江戸青山六ごう道 西府中道」というが、磨滅していて読み取れない。地蔵尊は泉龍寺の子安地蔵で、玉川渡し場は「登戸の渡し」。
ここは左に行き新道と合流する。
駄倉橋跡 《地図》
ここを流れていた六郷用水の「めがね橋」の名残りの親柱。
道標に出てくる地蔵尊に寄る。
弁財天池 《地図》
弁財天堂(右)はもとは池の中島にあった。
江戸時代の中頃から子育て地蔵の寺として知られていた。本堂に安置の子安地蔵尊(写真あり)は江戸や近郷の講中の家を一夜ごとに巡行していたので、「まわり地蔵」・「一夜地蔵」などと呼ばれていた。
「泉龍寺」(『江戸名所図会』)
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